ピアスの肉芽とは?どれくらいで治る?放置してはいけない症状と対処法

ピアスの肉芽とは?どれくらいで治る?放置してはいけない症状と対処法

ピアスホールのまわりに、赤っぽいふくらみや、少し固いしこりのようなものができると、とても不安になりますよね。
「これって炎症なのか」「化膿しているのか」「軟膏でよくなるのか」「病院へ行く目安はいつか」など、気になることは少なくありません。
ピアスの肉芽はピアスによる細菌感染などで炎症が長引いたときにできるしこりです。ピアスホール周辺にできる赤い肉の盛り上がりで、見た目の変化が特徴的なトラブルです。しかも放置していいのか判断しにくい症状です。とくに軟骨やボディのように動きやすい部位では、ホールが安定する前に刺激が続いて、トラブルが長引きやすい傾向があります。

目次

ピアスの肉芽(にくげ)とは

ピアスの肉芽とは、ピアスホールのまわりにできる赤い肉の盛り上がってくるふくらみのことです。医学的には「肉芽腫(にくげしゅ)」とも呼ばれています。ピアスの穴に負担がかかり続けたり、炎症が長引いたりすると、皮膚がうまく治りきらず、ふくらみとして残ることがあります。最初は小さなできもののように見えることが多いですが、だんだん目立ってくることもあります。やわらかく見える場合もありますが、触ると少し固いこともあり、こすれると出血しやすいこともあります。
ただし、ピアスまわりにできるトラブルがすべてが肉芽とは限りません。赤く腫れているだけの軽い炎症もあれば、細菌が入って化膿している場合もあります。また、金属が肌に合わずにかぶれていることもありますし、傷あとがふくらんでしこりのようになることもあります。
見た目がどれも少し似ているため、自分では「肉芽かどうか」を判断しにくいのがやっかいなところです。そのため、赤みや腫れが長引くときは、自己判断だけで決めつけないことが大切です。

ピアスホールに肉芽ができる原因

ピアスの肉芽は、ひとつの原因だけでできるとは限りません。
多いのは、ピアスホールに小さな刺激が何度も続くことです。
たとえば、開けたばかりでホールがまだ安定していない時期は、とてもデリケートです。
その時期に、寝るときの圧迫、髪やマスク、服の引っかかり、キャッチの締めすぎなどがあると、ホールまわりに細かな傷ができやすくなります。その傷がなかなか落ち着かないと、炎症が続き、肉芽ができやすくなります。
また、ピアスのサイズやゲージが部位に合っていない場合も、ホールに負担がかかりやすくなります。見た目ではわかりにくくても、少しきつい、少し当たりやすいという状態が続くだけで、治りにくくなることがあります。
耳たぶのピアスホールは通常1〜3か月ほど安定しますが、軟骨ピアスは耳たぶよりも安定するまで1年と長くかかる傾向があります。そのため、まだ安定していないのに何度も外したり、別のピアスに交換したりすると、トラブルが起こりやすくなります。
さらに、金属アレルギーが関係していることもあります。「なかなか治らない」「赤みが続く」「軽いかゆみが続く」といった場合は、ピアスの素材が肌に合っていないこともあります。ピアス本体ではなく、キャッチの金属が原因になっていることもあります。

ピアスの肉芽の症状と見分け方の注意

肉芽は、初期のうちはあまり痛みが出ないことがあります
そのため、「痛くないなら大丈夫そう」と思ってしまうことがありますが、痛みが少ないからといって安心はできません。
見た目は小さな赤いふくらみのように見えることが多く、少し盛り上がっていたり、触ると固く感じたりすることもあります。また、こすれたときに血がにじみやすいこともあります。
一方で、膿が出る、においがする、熱を持つ、強くズキズキ痛む、耳全体まで腫れているといった場合は、肉芽だけでなく感染や化膿が起きていることも考えられます。
とくに軟骨ピアスでこうした症状が出ているときは、炎症が強くなっていることもあるため、早めに病院で相談したほうが安心です。

肉芽をそのままにしても大丈夫なのか

ピアスの肉芽は「少し様子を見れば治るのでは」と思うかもしれません。たしかに、少し腫れているだけなら、刺激がなくなることで落ち着くこともあります。
肉芽ができている場合は、そのまま放置して自然によくなることはありません。むしろ、触れたりこすれたりする状態が続くと、だんだん治りにくくなることがあります。最初は小さくても、放っておくうちに大きくなったり、赤みが強くなったり、血がにじみやすくなったりすることがあります。さらに、炎症が長引くことで化膿につながる場合もあります。
そのため、ピアスの肉芽は「しばらく放置する」のではなく、まず刺激の原因を減らすことが大切です。それでも引かないときや、悪化しているときは、早めに病院で相談したほうが安心です。

肉芽ができたとき、ピアスは外したほうがいいのか

肉芽ができたときは、ピアスをつけたままだと、ホールにこすれや圧迫が続き、治りにくくなることがあります。そのため、ピアスが原因になっていそうなときは、外したほうがよい場合があります。
ただし、強く腫れているときや、キャッチが食い込みかけているとき、少し動かすだけでも痛みが強いときは、無理に外すことで傷が広がることがあります。
そのため、軽い違和感の段階なら刺激を減らすことを意識しつつ、悪化している場合や外すのが不安な場合は、病院で相談するようにしましょう。とくに赤みや腫れが強い、膿が出る、出血する、痛みが続くといった場合は、自分だけで判断せずに病院で相談することが大切です。

ピアスの肉芽は軟膏で治るのか

ピアスの肉芽は、軟膏だけで治るとは限りません。
肉芽のように見えても、実際にはただの炎症、化膿、金属アレルギーなど別のトラブルであることもあります。見た目だけで判断して市販の軟膏を使うと、合わない成分で悪化したりすることがあります。
また、ステロイドが入った軟膏は、炎症を抑えるために使われることがありますが、赤いからといって何でも塗ればよいわけではありません。とくに膿が出ている、熱を持っている、ズキズキ痛むといった場合は、感染が関係していることもあります。
初期の小さなものであれば、抗生物質軟膏で改善する場合もありますが、ピアスの肉芽は自然治癒は難しく、放置すると悪化するリスクがあります。悪化しているときや治りが悪いときは、自己判断しないで早めに病院で相談することが大切です。

ピアスの肉芽ができたときの治し方とセルフケア

ピアスの肉芽ができたときは、自分で潰したり、切ったり、針で触ったりしないことが大切です。無理にいじると、炎症が強くなったり、傷が広がったりして、かえって治りにくくなることがあります。
まず意識したいのは、できるだけ患部の刺激を増やさないことです。気になって何度も触ったり、ピアスをくるくる動かしたりすると、ホールまわりに負担がかかります。そのため、患部は必要以上に触らず、こすらないように過ごすことが大切です。
次に、ホールのまわりは清潔に保ちます。
ただし、強い消毒を何度も繰り返せばよいわけではありません。消毒のしすぎは皮膚への刺激になることもあるため、毎日やさしく洗い流し、水分を清潔なタオルやガーゼでそっと押さえるくらいで十分です。
また、使っているピアスが負担になっていないか見直すことも大切です。素材が合っていないと、炎症が長引くことがあります。金属アレルギーが気になる場合は、素材を見直したほうがよいこともあります。さらに、キャッチがきつすぎる、長さが足りない、サイズやゲージが合っていないといったことでも、ホールに負担がかかります。
とくにファーストピアスの時期は、見た目よりもホールを落ち着かせることを優先しましょう。無理に外したり、別のピアスへ替えたりすると、治りにくくなることがあります。

ピアスの肉芽はどれくらいで治るのか

ピアスの肉芽がどれくらいで治るかは、かなり個人差があります。
小さくて、でき始め段階で気づき、すぐに対処できた場合は、比較的早く治まるくことがあります。一方で、長く放置していた場合や、何度もこすれていた場合、軟骨にできている場合は、治るまでに時間がかかりやすくなります。また、化膿していたり、金属アレルギーが関係していたりすると、さらに長引くことがあります。
軽度であれば、適切なセルフケアを続けることで、2〜4週間ほどで落ち着いてくることがあります。ただし、中程度になると1〜3か月ほどかかることがあり、重度では3か月以上かかることもあります。
早く気づいて負担を減らせた場合は治療期間が短く済みますが、悪化してから対処すると長引きやすくなります。
また、肉芽が小さいうちはセルフケアで改善する可能性もありますが、大きくなっていたり、赤みや腫れが強かったりする、出血しやすい、膿が出る、しこりのように固くなっている場合は、セルフケアだけでは治すのは難しいため、医療機関での診察が必要になります。セルフケアを2週間ほど続けても改善しない場合や、腫れや痛みが強くなっている場合は病院で相談しましょう。

病院へ行ったほうがよい場合と、病院で行われる治療

ピアスの肉芽は、軽いうちはセルフケアで様子を見ることもあります。痛みが強くなる、腫れが引かない、膿が出る、熱を持つ、耳全体が赤い、血が出やすい、しこりのように固くなってきた、自分では外すのが難しい、金属アレルギーかもしれない場合は、病院で相談しましょう。
受診先としては、皮膚科や形成外科が一般的です。
どちらに行けばよいか迷ったときは、まず相談しやすい方を選べば大丈夫です。
病院では、炎症や感染の有無、金属アレルギーが関係していないかなどを見ながら治療方法を決めます。飲み薬や塗り薬で対応することもあれば、肉芽が大きい場合や治りにくい場合には、注射や切除などの処置が検討されることもあります。
費用や保険の扱いは治療内容によって変わるため、受診時に確認しておくと安心です。

ピアスホールの肉芽を防ぐには

ピアスの肉芽を防ぐには、ピアスホールに負担をかけすぎないことが大切です。
とくに開けたばかりの時期は、ホールがまだ安定していないため、少しの刺激でも炎症につながりやすくなります。
ピアスは、開ける場所によって負担のかかりやすさが違います。耳たぶは比較的安定しやすいですが、軟骨は治るまでに時間がかかりやすく、トラブルも起こりやすいです。そのため、どこに開けるかに合わせて、無理のない開け方や、その後のケアを考えることが大切です。開ける前に、どれくらいで安定しやすいのか、どんな注意が必要なのかを確認しておくようにしましょう。
開けたあとも、ホールに余計な刺激を与えないことが大切です。
ファーストピアスを安定する前に何度も外したり、触ったり、動かしたりすると、ホールまわりに小さな傷ができやすくなります。寝ている間の圧迫、髪やマスクの引っかかり、服とのこすれにも注意が必要です。
また、キャッチを強く締めすぎると、ホールが圧迫されて腫れやすくなることがあります。
逆に、サイズやゲージが合っていないピアスを使っていても、ホールに負担がかかります。
見た目が問題なさそうでも、少しきつい、少し当たるという状態が続くだけで、炎症が長引くことがあります。
さらに、素材が肌に合っていない場合もあります。
なかなか治らない、赤みが続く、かゆみがあるといったときは、金属アレルギーが関係していることもあります。ピアス本体だけでなく、キャッチの金属が原因になる場合です。
とくに軟骨やボディピアスは安定まで時間がかかりやすいため、少しの違和感でも早めに見直すことが大切です。少し赤い、少し腫れている、少し痛いといった段階で見直したほうが、肉芽の防止につながります。
ピアスホールに肉芽ができるのは、摩擦や圧迫、炎症、素材が合わないこと、安定する前に無理に外すことなど、いくつかの負担が重なったときです。日頃のケアを丁寧にして、異変があるときは早めに対処することが、トラブルを長引かせないコツです。

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この記事を監修した人

征矢野 進一は、日本の医師。 長野県木曽福島町生まれ。1979年3月に東京大学医学部医学科を卒業後、1979年から1988年3月まで東京大学医学部形成外科に所属し、1988年4月に神田美容外科形成外科医院を開設。東京大学医学部附属病院の医局時代にコラーゲンの治験に携わり、日本の「注入剤によるシワ取り治療」に貢献した一人。以来長年にわたりコラーゲンやヒアルロン酸などのシワ取り注入剤の研究を重ねる。日本美容外科学会会長も務め、臨床医向けの「注入剤によるシワ取り治療」の講義を依頼され行うと共に、国内・海外で行われる美容外科学会での発表や医師向けの教科書など論文・執筆も行う。

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