40代から始める肌のくすみケア。自宅でできるくすみを取る方法

40代から始める肌のくすみケア。自宅でできるくすみを取る方法

くすんだ肌を見ると、なんだか顔全体がくすみがちで元気がない印象に感じられます。顔色が悪く見えるため、疲れたり不健康な印象を与えたり、実際より老けて見えたりしてしまいます。肌のくすみには様々な種類があり、原因もそれぞれ異なります。

目次

肌のくすみのタイプと原因

くすみにはメラニン、乾燥、糖化、血行不良、角質など様々な要因があります。
ターンオーバーの乱れによって古い角質が蓄積していることから生じる「角質肥厚によるくすみ」、乾燥が原因の「乾燥によるくすみ」、紫外線や摩擦によって生じる「メラニンによるくすみ」、不健康な生活習慣や血行不良による「血行不良によるくすみ」、そして、紫外線、喫煙、ストレスなどが原因で肌の真皮とタンパク質が結合し、黄色く変色する「糖化によるくすみ」などがあります。
肌のくすみには茶色っぽいタイプ、黄色味のあるタイプ、青っぽく見えるタイプ、さらにグレーや赤みがかったタイプなど、いくつかの種類があることをご存じでしょうか。茶色系のくすみはメラニンが原因、黄色がかった肌色は糖化、青黒い感じは血行不良や冷えなどです 。

紫外線や摩擦が原因の茶くすみ

茶色系のくすみは、紫外線によるダメージや肌を強く擦るなどの摩擦による刺激、ストレスやホルモンバランスの乱れによってメラニンが過剰に生まれてしまうことで起こります。メラニンは通常、肌のターンオーバーとともに古い角質と一緒に外へ排出されますが、ターンオーバーが乱れると過剰に生成されたメラニンはうまく排出されず、くすみの原因になってしまうのです。茶くすみを取る方法は、丁寧な洗顔で肌の汚れをしっかり取りつつ、過剰な摩擦を避けるよう心がけるのが大切です。使うクレンジングや洗顔料は低刺激のものを選び、必要以上にこすらないようにしましょう 。
ただし、メラニンの蓄積がひどい場合は、セルフケアだけでは改善が難しい場合があります。

糖化による黄色いくすみ

糖化による黄色いくすみ。スイーツや炭水化物が多い食事から摂取される糖分が体内に蓄積され、肌のたんぱく質と結合することで生じます。肌の黄ばんだ感じは「AGEs(糖化タンパク質)」や糖化によって起きていて、糖質を過剰に摂ることで体内でタンパク質と結びつき、褐色の色素が肌に沈着してしまうのが原因です。
ジャンクフードや甘いもの、ジュースなどを控え、お野菜や良質なたんぱく質を先に摂る食習慣を意識することが効きます。野菜を食事の最初にすることで血糖値の急上昇を抑えられる工夫もおすすめです 。

血行不良が原因になる青くすみ

青黒いくすみは血行不良が原因です。血液やリンパの流れが滞ると、肌は血行不良になり毛細血管が青く目立って顔色が悪く見えるようになります。また血液の流れが滞り、必要な栄養が肌に届かないと、ターンオーバーが乱れて老廃物が蓄積して肌のくすんで見える原因となります。冷えや運動不足、睡眠不足、疲労やストレスが原因で血行が悪くなり、肌のくすみが生じることもあります。
青くすみを取る方法は、軽い運動や半身浴などで血流を促し、体の中から温める習慣が効果的です。さらに、ビタミンCや鉄分、葉酸などを含む食べ物を取り入れることで、血液の質が改善されやすくなります。

乾燥が原因のグレーくすみ

グレーに見えるくすみは、乾燥が主な原因です。保湿不足や日焼け、紫外線などが原因肌のターンオーバーが乱れると、肌の水分量が不足して乾燥するようになります。肌の乾燥によって肌理が乱れると肌表面がデコボコして透明感はなくなり、顔全体がくすんだように見えてしまいます。また、潤いのある肌はハリがあり、毛穴も目立たないのですが、乾燥した肌はハリを失い毛穴が目立つようになり、顔全体が暗く見えがちです。
化粧水や美容液で水分をしっかり与え、クリームなどで保湿して水分を閉じ込めるケアが大切になります。乾いた肌にはしっとり系のアイテムを選んでください。

赤くすみ

赤みを帯びたくすみは炎症やバリア機能の低下が原因で、紫外線によるダメージやエアコン、精神的ストレスなどで急に肌が赤くなるときに見られます。この場合は、刺激を避けてバリア機能を助ける保湿ケアや、抗炎症作用のある成分(セラミドやアラントインなど)のアイテムを選ぶことで肌の落ち着きが期待できます。

古い角質が溜まる角質肥厚によるくすみ

肌はターンオーバーによって約4週間ほどで生まれ変わります。表皮の一番内側にある基底層でつくられた細胞は形をかえながら有棘層、顆粒層へ移動し角質層にたどり着き、角質はアカとなって剥がれ落ちます。
加齢やストレス、肌の乾燥、紫外線の影響、睡眠不足、体の冷え、タバコの使用、偏った栄養などが原因でターンオーバーが乱れると、古い角質が肌に蓄積されて角質が厚くなって「角質肥厚」となります。角質層が厚くなると皮脂や老廃物、メラニンがうまく排出されなくなり、お肌の透明感がなくなってくすみが目立つようになります。

くすみをセルフケアで改善するポイントとは

気になる肌のくすみはそのタイプや原因に合わせて、スキンケアや紫外線対策、生活習慣の改善などがポイントになります。

肌の乾燥によるくすみの対策に保湿ケア

乾燥による肌のくすみを防ぐためには、保湿が重要です。肌が乾燥するとターンオーバーのサイクルが乱れやすくなるため、化粧水と乳液の基本的なアイテムを使用してしっかりと保湿を行いましょう。化粧水はたっぷり使用するとより効果を実感できるでしょう。
さらに肌の状態に応じて美容液やクリームを加えることをお勧めします。自分の肌に合った製品を選ぶことが最も重要ですが、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿力の高い化粧品が特にお勧めです。

メラニンの蓄積によるくすみの対策に紫外線ケア

メラニンによる肌のくすみを防ぐには、紫外線から肌を守ることが大事です。紫外線はシミ、シワや肌のたるみなど肌の老化の原因にもなります。紫外線は一年中あるため晴天の日だけでなく、SPFとPAの値を確認して日焼け止めを常に使用しましょう。また、UVカット率が高い日傘、帽子、サングラス、衣服を利用することで、より効果的に紫外線から肌を守りましょう。

角質肥厚によるくすみのセルフケア

角質肥厚による肌のくすみを防ぐには、丁寧な洗顔とクレンジングが重要です。洗顔後の保湿ケアもしっかり行いましょう。角質の除去にピーリング洗顔もお勧めです。さらに、紫外線ケア、十分な睡眠、栄養バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。

血行不良によるくすみの対策

血行不良が原因の肌のくすみを防ぐには、マッサージや定期的な運動、質の良い睡眠が重要です。
マッサージは血流を改善し、肌のくすみを軽減することが期待できます。マッサージのやり過ぎによる摩擦を避けるために、マッサージクリームを使用しましょう。
ウォーキングやストレッチなどで定期的な運動は、血行を良くし、体の代謝を促進することもお勧めです。また、質の良い睡眠は肌の健康に不可欠です。成長ホルモンは睡眠中に分泌されるため、最低でも6時間の睡眠がお勧めです。さらに温かいお風呂に浸かる、暖かい服装を心がける、体を温める食事をするなど、日々の生活で体温を意識的するようにしましょう。

糖化によるくすみの対策

糖化によるくすみは、血糖レベルが高い状態や紫外線にさらされた時に糖化反応が加速します。
炭水化物や甘いものを控える、食事は野菜を先に食べる、ゆっくり噛んで食べる、間食や甘いジュースなどを控えて、バランスの取れた食事を心がけ、食後にはストレッチや運動をすることが有効です。さらに、過度な飲酒を避ける、タバコを吸わない、十分な睡眠をとる、疲労やストレスを溜め込まないようにしましょう。

食べ物でのくすみ対策

食べ物からくすみ対策するのも効果的で、抗酸化作用のあるビタミンCやE、ポリフェノール、オメガ3脂肪酸などを含む野菜や果物、魚、ナッツ、植物油などを毎日の食事に取り入れましょう。糖質を控えめにすることで糖化による黄ぐすみも予防できます。内側からのケアはゆっくりですが確実に肌に変化をもたらします。

40代から始めるくすみを取る方法

40代になると、肌のくすみが気になり始めますよね。でも、毎日のちょっとしたセルフケアで、肌のくすみは十分改善できます。
肌のくすみの主な原因は、乾燥や血行不良、紫外線によるメラニン色素の蓄積、糖質の摂りすぎによる糖化などが挙げられます。40代は特に、これらの原因が複合的に重なりやすく、肌がどんよりとして見えるのです。

乾燥を防ぐことから始めましょう。

40代のお肌には、単に化粧水をたくさんつけるだけではなく、しっかりと「うるおいを閉じ込めるケア」が重要になります。化粧水の後にセラミドやヒアルロン酸入りの美容液を使って、肌にうるおいを与えます。さらに油分の含まれたクリームや乳液でしっかりフタをしましょう。特にクリームは、乾燥が気になる部分に重ね塗りすることで、朝起きたときに肌がしっとりふっくらとして、くすみも取れやすくなります。

くすみを解消するマッサージ

血行不良はくすみを引き起こしますので、マッサージも効果的です。クリームや美容オイルを使いながら、優しく指で顔を包み込むようにマッサージしてください。顔の内側から外側へ向かってゆっくりと血液を流すイメージです。血行が促進され、くすみが徐々に薄れて、肌のトーンが明るくなります。

紫外線対策を徹底するのもポイント

紫外線は肌のくすみの大きな原因であるメラニンの生成を促しますので、日焼け止めは年間を通じて使うようにしましょう。日焼け止めだけでなく、帽子や日傘なども併用するとより効果的です。

食事は「糖化」を防ぐ

食事面では、「糖化」を防ぐことがとても重要です。糖化とは、余分な糖分が体内のタンパク質と結びついて肌のくすみを引き起こす現象です。40代になると代謝も落ちるため、糖質を摂りすぎるとくすみが目立ちやすくなります。甘いものや炭水化物を控えめにして、野菜や果物、特にビタミンCやEが豊富な食品を摂るとよいでしょう。キウイフルーツやブロッコリー、アボカド、ナッツ類などは抗酸化作用があり、糖化を抑えるのに効果的です。さらに青魚などのオメガ脂肪酸を含む食品も、肌のうるおいを内側からサポートしてくれます。

ピーリングやサプリメントでくすみをケアする

40代のお肌はターンオーバーが遅くなりがちですので、優しいピーリングケアを週に1回ほど取り入れるのもおすすめです。不要な角質を取り除くことで肌のくすみが薄くなり、次に使う美容液やクリームの浸透もよくなります。ただし、刺激が強すぎるものは逆効果ですので、肌に優しいマイルドなタイプを選びましょう。
インナーケアとしては、サプリメントを活用するのも一つの方法です。コラーゲンやビタミンC、プラセンタなどの美容成分をサプリメントで摂取することで、内側から肌のハリや透明感をサポートできます。

睡眠不足はくすみの大敵

睡眠中には肌細胞の修復が行われますので、十分な睡眠を取ることで肌のくすみが改善されやすくなります。睡眠の質を高めるために、寝る前のスマートフォンを控えたり、リラックスできるアロマを取り入れたりする工夫もよいでしょう。

メイクでくすみをカバーする

最後に、即効性を求める時にはコンシーラーやコントロールカラーを活用するのもおすすめです。オレンジ系やピンク系のコントロールカラーを使うとくすみをカバーし、肌が明るく見えます。その後にファンデーションを重ねることで、自然で健康的な肌色を演出できます。

40代の肌のくすみは複合的な原因で起こりますが、毎日の小さな積み重ねで、改善は十分可能です。内側と外側、両面からバランスよくアプローチして、透明感あふれる肌を目指しましょう。

肌のくすみの原因と改善方法に関するよくある質問

肌のくすみの主な原因は何ですか?

肌のくすみの原因には、角質の蓄積、乾燥、血行不良、紫外線によるメラニンの増加、さらには糖化などが挙げられます。これらは皮膚の透明感を失わせ、茶色くや青く見える肌トラブルを引き起こします。不適切なスキンケアや生活習慣もくすみを悪化させる要因になります。

肌のくすみを改善するにはどのような方法がありますか?

肌のくすみを改善するには、適切なスキンケアと生活習慣の見直しが大切です。角質ケアとして、週1~2回のピーリングや保湿力の高い化粧品を使い、しっとりとした肌を保つことがポイントです。また、血行促進のためにマッサージを取り入れるのも効果的です。

肌のくすみを予防するスキンケアのコツは何ですか?

肌のくすみを予防するには、紫外線対策と保湿が基本です。日焼け止めを毎日使用し、乾燥を防ぐためにしっとりとした保湿ケアを徹底してください。さらに、摩擦を避けた優しい洗顔や、メイクをきちんと落とす習慣をつけることも重要です。

糖化が原因のくすみにはどんな対策がありますか?

糖化によるくすみは、食生活の改善が効果的です。糖質の摂取を控え、ビタミンCやEを含む食品を取り入れることで、肌の透明感を保つことができます。また、適度な運動で血行を促進し、糖化を防ぐスキンケア製品を取り入れると良いでしょう。

自宅でできるセルフケアで肌のくすみを消す方法を教えてください。

自宅でできるセルフケアとして、血行促進のためのマッサージや、角質ケア用のスクラブやピーリング剤を使う方法があります。また、乾燥対策として、保湿効果の高いスキンケア製品を使い、習慣的にしっとりとした肌を保つことが大切です。

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この記事を監修した人

征矢野 進一は、日本の医師。 長野県木曽福島町生まれ。1979年3月に東京大学医学部医学科を卒業後、1979年から1988年3月まで東京大学医学部形成外科に所属し、1988年4月に神田美容外科形成外科医院を開設。東京大学医学部附属病院の医局時代にコラーゲンの治験に携わり、日本の「注入剤によるシワ取り治療」に貢献した一人。以来長年にわたりコラーゲンやヒアルロン酸などのシワ取り注入剤の研究を重ねる。日本美容外科学会会長も務め、臨床医向けの「注入剤によるシワ取り治療」の講義を依頼され行うと共に、国内・海外で行われる美容外科学会での発表や医師向けの教科書など論文・執筆も行う。

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