そばかすは医学的には「雀卵斑(じゃくらんはん)」と言う、顔などにできる小さな茶色の斑点です。
そばかすの原因
そばかすは、主に遺伝的な要因によって生じます。紫外線や女性ホルモンの変化やストレス、睡眠不足などはそばかすを悪化させる原因になります。
子供の頃からそばかすがある人は、生まれつきの遺伝的要因が大きいですが、一方、紫外線が原因でそばかすができる人も多くいます。特に夏場の強い日差しを長時間浴びると、肌が日焼けし、シミやそばかすができやすくなります。
そばかすは通常、1〜4mmほどの小さなシミとして現れ、主に鼻、両側のほほに集中して現れます。そばかすは顔だけでなく、デコルテ(胸元)、肩、首、背中、手など、紫外線にさらされる場所にもできることがあります。春から夏にかけて目立ち、秋から冬にかけて薄くなる傾向があります。
そばかすとシミは仕組みは同じでも違う
シミは、肌にメラニン色素が溜まってできる茶色っぽい斑点です。そばかすも同じようにメラニンが原因のためシミの一種といわれています。ただし、そばかすとシミは原因や発生する年齢、大きさに違いがあります。
シミは主に紫外線の影響や肌の新陳代謝の乱れによって生じます。対照的に、そばかすは遺伝的要因で発生しやすく、幼少期に現れることが多く、成長と共に消えることもありますが、シミは加齢に伴って増える傾向があり、通常5mm以上の大きさになりますが、そばかすは小さく、2~3mm程度で、主に鼻や頬に現れます。
外国人にそばかすができやすいのはなぜ?
そばかすのある人は肌が色白な人に多いですが、これはメラニン色素の一種である「フェオメラニン」を多く持っている可能性が高いためです。
欧米人などの白人にはフェオメラニンの方が多い傾向にあるため、そばかすができやすい特徴があります。メラニン色素のうちユーメラニンとフェオメラニンどちらが多いかは遺伝的な要因で決まります。日本人や東洋人にはユーメラニンの方が多い傾向があるので、そばかすはできにくい特徴があります。
そのため日本人でそばかすができるのは珍しく、そばかすのように見えていても実はシミという可能性もあります。
そばかすは子供に遺伝する?
日本人でも遺伝的にフェオメラニンが多く保有している人はそばかすができやすくなります。また肌の色が白く髪の色が元々明るい人は、日焼けや紫外線、ホルモンの変化やストレス、睡眠不足などによってそばかすができる率が高くなる可能性があります。
そばかすができやすい人の特徴
そばかすは3歳ごろから現れ始め、年齢とともに目立たなくなる傾向があります。そばかすがある人の特徴として、白人によく見られ、日本人の中でも色白の人にできやすい傾向があります。
- 肌の色が白く、髪の色が明るめな人
- 瞳の色が薄い(茶~赤茶)人
- 日焼けをした後、肌が赤くなりやすい人
- 日頃から紫外線をよく浴びる人
そばかすがある人は、色白の肌に小さなそばかすが散らばると、可愛らしい雰囲気になるというイメージを持つ方は多くいますが、「シミ、そばかす」がないきれいな素肌になりたいと思う人も多くいます。
そばかすは消せるのか?
遺伝的な要因による先天性のそばかすは、ほとんどの場合成長するにつれ自然に消えていきますが、紫外線や肌のターンオーバーが原因のそばかすは、ほっといて消えることはありません。逆に加齢に伴って濃くなったり増えるようになります。
そばかすの予防方法とは
そばかすは簡単には消えませんが、日ごろのスキンケアや食事、睡眠など規則正しい生活が大事です。
日焼け止めクリームの使用や帽子の着用で、紫外線から肌を守って予防しましょう。また美白有効成分のある化粧品、保湿クリームでのスキンケアやビタミンCの摂取もお勧めです。そばかすを予防するには、ビタミンC、ビタミンE、L-システイン、ミネラル、βカロテン、ポリフェノールなどの栄養素が効果的です。野菜の中でカボチャ、ほうれん草、ブロッコリーなどに豊富に含まれているので、意識して摂取しましょう。サプリメントの利用も一つの手段です。
そばかすはでメイクで隠すことはできますが、完全に消すのは簡単ではありません。
そばかすを消す方法
そばかすをより効果的に薄くするには、美容クリニックでの治療がお勧めです。美容クリニックでは、レーザー治療やIPL(フォトフェイシャル)、イオン導入、美白効果のあるハイドロキノンなど、症状に合わせた治療方法があります。保険診療やコスメと比較して費用は掛かりますが、確実にそばかすを消したい場合は美容クリニックでの治療を検討しても良いでしょう。