ヒアルロン酸に失敗した時の対処方法。ヒアルロン酸を溶解するヒアルロン酸分解注射とは

ヒアルロン酸分解注射
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ヒアルロン酸の注入に失敗したと思う理由

ヒアルロン酸注入治療は、シワなどのエイジングケアの問題を解決する治療として人気がある治療方法です。
しかし、注入後に仕上がりが気に入らない、凸凹になってしまった、不自然になってしまったといった場合があります。このような一度入れたヒアルロン酸を修正したい場合は、ヒアルロン酸を分解・溶解するためのヒアルロニダーゼ注射がお勧めです。

ヒアルロン酸の失敗したと思うポイント

  • 注入した箇所のヒアルロン酸が凸凹している
  • ヒアルロン酸を入れた部分の形が悪い、仕上がりが悪い
  • ヒアルロン酸が広がって不自然になってしまった
  • 顔全体のバランスが悪くなってしまった

ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を分解する酵素であり、修正したい部位に注射することでヒアルロン酸を分解させることが可能です。ただし、コラーゲンやハイドロキシアパタイト製剤(レディエッセ)などのヒアルロン酸以外の治療法には無効であるため、リセットが可能な薬剤はヒアルロン酸のみでになります。

ヒアルロン酸を修正するヒアルロン酸分解注射はいつから効果が出るの?

ヒアルロン酸分解注射は個人差はありますが、数時間以内に分解が始まり、1〜2日で実感できることが多く、早い場合には注射直後でも効果がはっきりと分かることもあります。ただし、ヒアルロン酸の注入から期間が経過している場合や、ヒアルロン酸の種類や量によっては、何度か治療が必要になる場合があります。

ヒアルロン酸分解注射は何回注射が必要か?

顔の部位であれば、1回のヒアルロン酸分解注射で、十分な効果が得られます。しかし、バストなど広範囲に注入された場合やヒアルロン酸の種類や注入量、注入の仕方によっては、1回の治療で思うような効果が得られない場合があります。その場合は、複数回の治療が必要となり、経過を見ながら再度ヒアルロン酸分解の注射が必要な場合があります。

ヒアルロン酸分解注射のリスクを知っておこう

ヒアルロン酸分解注射のアレルギー反応とは

羊由来のヒアルロン酸分解注射を使用する場合は、必ずアレルギーテストを行う必要があります。アレルギーテストは24時間で結果が出ます。陰性の場合は、注射を受けることができます。陽性の場合は、ヒト由来のヒアルロン酸分解注射を使用する必要があります。羊由来分解注射でアレルギー反応が出た場合、2週間ほど赤く腫れてかゆみが続くことがあるので、陽性の方は羊由来のヒアルロン酸分解注射を使用しないことをお勧めします。

ヒアルロン酸分解注射後の内出血・腫れについて

ヒアルロン酸分解注射後は、注入した薬剤の量に応じて腫れることがあますが、多くの場合は数時間から半日程度で治まります。針跡が目立つことはほとんどなく、内出血による腫れが起きた場合でも1~2週間程度で収まります。施術後は安静にして、アイシングを行うなどの注意が必要です。

ヒアルロン酸分解注射のデメリットは?

ヒアルロン酸を分解する酵素は、異物を含む注入物を分解することはできません。異物とヒアルロン酸が混在している注入物はヒアルロン酸とは反応しますが、ヒアルロン酸以外とは反応しません。コラーゲン、ハイドロキシアパタイト製剤(レディエッセ)には効果がありません。

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この記事を監修した人

征矢野 進一は、日本の医師。 長野県木曽福島町生まれ。1979年3月に東京大学医学部医学科を卒業後、1979年から1988年3月まで東京大学医学部形成外科に所属し、1988年4月に神田美容外科形成外科医院を開設。東京大学医学部附属病院の医局時代にコラーゲンの治験に携わり、日本の「注入剤によるシワ取り治療」に貢献した一人。以来長年にわたりコラーゲンやヒアルロン酸などのシワ取り注入剤の研究を重ねる。日本美容外科学会会長も務め、臨床医向けの「注入剤によるシワ取り治療」の講義を依頼され行うと共に、国内・海外で行われる美容外科学会での発表や医師向けの教科書など論文・執筆も行う。

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